アンチエイジングサイエンスの最前線

先日、表記のシンポジウムに参加しました。若く見える人は遺伝子レベルから若いことが多いそうです。それでは若さを保つと何が良いのでしょう。病気をしません。老衰で死ねます。つまり医療費がかかりません。医療費がかからないということは、個人財産の喪失も少なくなるということですから、カテゴリーFPに載せることにしました。

東大の名誉教授がDNAレベルでの若さについて語り、ウィスコンシン大学の教授がどうすれば遺伝子レベルでの若さを保てるのかを語り、日本医科大学の大学院教授が遺伝子で重要なのはミトコンドリアだということを語っていました。前半はこの3人の講演で後半はディスカッションでした。

香りはストレスを低減する効果がある。とか、マウスは集団で行動する生き物ですが、それをバラバラにして孤独にすると同じカロリー摂取量でも脂肪率が上がり太るそうです。その他にもいろいろ言っていましたが、大きなキーワードは3つです。

1つ目はカロリー制限
マウスの実験で明白な結果が出たカロリー制限。1匹のマウスには好きなだけものを食べさせ、他のマウスにはカロリー制限を与えて飼育します。この実験は明白でカロリー制限を行ったマウスは確実に長生きし、病気も少なく亡くなった後の解剖でも病気は発見されず、いわゆる老衰だったそうです。これを人間に換算すると約10年違うそうです。同じように、アカゲザルでもカロリー制限の実験をしていましたが、これは成人してから行いましたが、カロリー制限開始時にはあまり分かりませんでしたが、何年も経つと、サルでさえ見た目にも違いを感じました。(カロリー制限を行ったサルは毛並みもいいし体型も若々しい)現在もその実験は続いているようでした。栄養失調を伴わないカロリー制限とはどの位までのことをいうのかというところが気になりましたが、平均摂取カロリーの40%程度まで摂取カロリーを減らしても栄養失調にはならないようです。

2つ目はミトコンドリア
ミトコンドリアが細胞レベルでの若さを保つコツで人間は1日に何十万個もの細胞を喪失している。それを修復する力も持っていて、若い時はその力も備わっているため、がんなどになりにくいが、修復する力が弱ってきて癌などになってしまうのだそう。その修復する力はミトコンドリアという細胞のようです。ミトコンドリアを増やすには、ちょっとだけ生活に刺激を与え脳への刺激を増やしHappyに感じるとミトコンドリアが増え若さを保てるのだそう。恋が多い俳優などがいつまでもダンディで素敵なのはそのせい?と思ってしまいました。

3つ目は運動(特に赤筋を増やす)
年を取ると代謝が悪くなり筋肉が減り脂肪が増えるのだそうです。筋肉を保てば脂肪も増えないようで、筋肉も表面に見える白筋(いわゆるムキムキの筋肉)ではなく、もっと奥の筋肉(赤筋)を増やすとミトコンドリアの量が増え細胞レベルで若さが保てるらしいです。急激な激しい運動は活性酸素が増えてしまい逆効果で、かつ、65歳以上になってから急に運動をすると逆に寿命が短くなるそうです。5分程度で汗ばむ程度の軽い運動を長い間続けるのがいいとのことでした。特に背筋と太ももを使うものは良いみたいです。背筋を使うのはゴルフやスノーボードでしょうか?太ももは同じくスノーボードやフラダンスかなぁなどと考えてみました。その部分は筋肉の中でもミトコンドリアが増えやすいらしいです。

どんな人でも体が資本です。体を健康に保つためには、身体を老化させない。老化は努力である程度防げるというものでした。上記の努力は成人した後からやっても効果がでます。ただ、65歳以降に始めるのは逆に負担になるようなので、できるだけ早い時期にやり始めることが大事みたいです。ちょっと最近お腹が・・・と感じた時が良いタイミングなのかもしれません。