ズートピア

ウサギのジュディは警察学校を主席で卒業します。意気揚々と大都市ズートピアという動物たちが共存する街に上京し、そこで優秀な警察官として働くことを夢見ています。ところが実際に行ってみるとそこには大きくて強そうな動物の警察官ばかり。ジュディのような小動物で女性というのはいません。警察学校での訓練はとても小さな力のない動物には無理なものばかり。それでもジュディは持ち前の機転の良さと努力でそれさえもクリアします。このシーンを見て、結果を出すとき、ある程度のプロセスは想像できるけど、結果だけ決まっているとき、そのプロセスは変えてもいいんだと気が付きました。勝手にプロセスを自分の心の中で決めて、これは力のないウサギだからとても無理だとか。そういう決めつけをしないところがジュディの良いところです。このことは例えば私たちの生きていく上での生活や仕事や趣味にも応用できることで、プロセスを決めつけるのは、やめようと思いました。プロセスを決めつけることによって、出来ない理由まで思いついてしまうからです。要は結果だけが決まっている場合、プロセスについてはもっと柔軟に考え、ありとあらゆる可能性を加味して考察する必要があるのです。

ウサギのジョディは主席で卒業したので大きな事件を扱った仕事に付きたいのですが、回ってきた仕事は交通整備。やる気をなくし、がっかりしますが、そこでも実力を発揮します。どんな環境でもどんな仕事でも前向きにやりこなすジョディ。ここらへんは新卒で優秀な成績で就職した女性にも良いメッセージになるような気がします。

そして詐欺師のキツネのニックとの出会い。ウサギの国ではキツネは悪い生き物と決めつける昔からの風習のようなものがあります。ニックと出会うことによってまた、ジュディの固定観念を払拭する考え方によってニックとも信頼関係が構築されてきます。この辺は人種差別とリンクするのではないでしょうか。

そして弱い者の味方と思っていた羊の政治家秘書が実は悪者だったと判明します。ここは常に見た目に誤魔化されず、真実の目を持とうというメッセージなような気がします。詐欺師だったニックも生真面目なジュディと触れ合うことによって、本来の才能を開花させて、最終的には警察官になります。つまり、過去に失敗しても心がけ次第で人生やり直せるのだということです。この映画は1つのアニメの中に様々なメッセージが隠されています。