人工知能と経済の未来

最近、人工知能(AI)の技術が発達し、10年後に無くなる職業などがインターネットなどでも話題になっていますね。そこで新年早々未来を少し覗いてみようと思い、こちらの本を読みました。

すでに10年後には私の仕事に関係のある会計入力業務などは仕事がなくなると言われていますが、この本は2030年の予測、つまり、12年後の予測をしています。私の予想では、この仕事は残ってこの仕事は無くなるみたいな内容だと思っていましたが、全く違うことが書いてありました。この本によると人間がやっている殆どの仕事9割位が無くなるそうです。人間に残る仕事は新しい技術の研究や新商品を開発するようなクリエイティブな仕事。マネージメントやホスピタリィに関わる仕事も残される可能性があるそうです。

第四次産業革命は、生産活動が純粋に機械化され、労働の必要がなくなりAIやロボットなどの機械のみが直接的な生産活動を担うそうです。これは2030年ころから進展し、2045年くらいにはおよその純粋機械化経済の形を作り上げるようになるそうです。この本を読む前は税理士業はそもそも存続するのかどうかが気になっていましたが、この本に書かれていることはそんなレベルの話ではなく、殆どの仕事が無くなると予言しているのですから本当にびっくりしました。

9割の仕事がなくなった場合の収入源はどうなるのか?クーポン型市場社会主義の可能性があると言っています。今の生活保護のようにある基準を満たした場合のみ国庫から金銭が配布されるのではなく、1人に定額の金品、例えばはじめに政府がすべての成年市民に一定数のクーポンなりバウチャーなりを配布してそれを正規の通貨ではなくクーポンで価格表示されている企業の株式の購入に用います。そこから配当をもらい生活するというもの・・・つまり、全国民がどこかのロボット企業の株を得ることになります。つまり資本家を撲滅させるのではなく国民全員が強制的に資本家(株主)になり資本家をやめることはできず、死亡時にクーポン株式は国庫に返還されるというもの。

想像以上にインパクトのある内容でした。そうすると、私の仕事も短くて12年、長くても27年ですね。生涯現役を目指している私としては、あと12年というと短いような気がしますが、産業は50年くらいで歴史的にも変化しているので仕方ないといえば仕方ないですね。