BSC

BSC(バランススコアカード)は私の大学院の修士論文のテーマです。金融や会計ばかりを職業としてきた私は、数値を見て財務の状況がどうなっているのかを判断するのは得意です。数値の異常値を見つけそこを改善することによって顧問先の財務諸表(つまり経営そのものを)改善することも行ってきました。ただ、あるラインに達した時、財務だけでは太刀打ちできない壁が出てくることも実感しました。そこで、修士論文ではBSCの研究をおこなったのです。

BSCとは、4つの視点に着目し4つをそれぞれ底上げすることにより、経営全体を向上させる手法です。4つの視点とは、「財務の視点」「顧客の視点」「業務プロセスの視点」「学習と成長の視点」です。

財務の視点とは、名の通り貸借対照表や損益計算書、キャッシュフロー計算書、その他経営分析に必要な数値や統計などによって企業の最終利益を高めていく視点です。

顧客の視点とは、企業側ではなく顧客側に立って企業のサービスが求められているものかどうか。顧客満足度を高めていく視点です。

業務プロセスの視点は、一番分かりづらいですが、財務や顧客の視点を上げていくためにどうプロセスを変えていくかという視点です。分かりづらいのでないがしろにされる傾向にありますが、私はここが一番重要だと思っています。

そして学習と成長の視点は、企業もそこで働く個人も学習し成長していくことが重要です。良い会社は良い人材で成り立ちますから・・・そこに着目した視点です。

とかく経営者は財務の視点だけ重要視しがちですが、この4つの視点を意識して経営することが重要です。