勤務税理士の給与

2022年3月末に「令和3年賃金構造基本統計調査」が発表されました。その結果で労働者としての税理士・公認会計士の給与も知ったのですが、男性平均年収は631万円、女性平均年収は432万円でした。えービックリです。勤務している方なので若い方が多いとは思いますが、それにしても低すぎませんか?特に女性・・・そもそも同じ国家試験で性差による優遇も何もない(試験は受験番号を書くので採点者は、受験者が男性か女性かも分かりません)国家資格で200万円近くも年収が違うってどうなのでしょう?唖然としました。

私が税理士になって初めて勤務した事務所はボスが元々公認会計士で、公認会計士ならば税理士資格も免除で取れるのに敢えて国家資格を受験して税理士資格を取得した強者の先生だったのですが、試験合格というのに価値を見出す先生で、大学院免除合格者は採用しない。試験合格者でも地方税合格ではなく国税合格者は優遇するという先生でした。私は全部国税国家資格合格者なので税理士なり立てでしたが、年収600万円スタートでした。その先生は男女の格差はなく、内容の格差で給与を決めていました。今となっては感謝です。ですからこの発表に驚きです。

ちなみに全産業の平均給与(男女含めて)の平均年収は433万円らしいので、ほぼ女性勤務税理士と同じですね。難しい国家資格を取ってやっと平均年収とは、流石ジェンダーギャップ指数が先進国で一番低い日本だけあります。ちなみに会計事務所は全国に約28,000件ほどありますが、そのうち63%が従業員1人~4人の小規模事業者です。従業員5人~9人も26.8%なので従業員10人に満たない事務所が全体の9割近くになっています。税理士に限ったことではなく弁護士なども一匹狼的な人が多いです。文系資格業の特徴でしょうか。