happy-幸せを探すあなたへ

幸せとは何かということを様々な方向から検証した映画です。ドキュメンタリーな画像と様々な分野の専門家が「幸せを感じるための説」を展開しています。不幸が測れるのだから幸せも測れるのではないか。それをどう測定するかというところから始まります。

興味深かったのは、幸せの尺度は50%が遺伝的要素(一卵性双生児は同じ感覚例えばポジティブ思考であったり、ネガティブ思考であることが同じ場合が多い)で10%が意外だと思われるかもしれないが外部環境要因(例えば、収入であったり地位であったり容姿の良さであったり)で残りの40%は簡単に言えば心の問題だというのです。

人は幸せを外部環境要因のせいにすることが多いのですが、ここ数十年の統計をとると収入は2倍以上になっているのに、幸せだと感じている人の割合は今も昔も変わらないとのことです。つまり、外部環境要因が重要なのではなく、残りの40%を鍛えることができれば誰もが幸せを感じることができるのです。

そのためには何をするか。生活に少し刺激を与えると良いとの事で、いつも走っているマラソンコースを違う道を走ってみることでもいいそうです。フローの状態(人間がそのときしていることに完全に浸り、精力的に集中している感覚―wikipediaより)を生活に与えると幸せだと感じる時間が増えるといいます。フローの状態をつくるのに一番鍛えられるのが、瞑想で禅やヨガが手っ取り早いやり方です。

反省日記ではなく良いこと日記をつけることも有効で、自分が他人のためにその日に何をやったかを日記に書くというものです。例えば道のごみをゴミ箱に捨てたでもいいし、他人の時間制パーキングにお金を入れたでもいい。自分が他人にしてあげたことを書くだけで、そのような行為を意識的にすることができるようになり、その日記を書く前と書き続けた後では幸せだと感じる比率が倍増したそうです。

その他にも様々なメッセージがこの映画には隠れています。私が一番印象に残ったのは、「自分にないものを他から求めるのではなく、自分が他人に何を与えられるかを考え、実行することが幸せになるポイント」ということでした。この気持ちの切り替えをすることが幸せになるための最大な事なんだと気付かされました。確かにないものを追い求めていてはキリがありません。限りなくその上があるからです。それより心の矛先を180度変え自分の持っている資源で他人に何をしてあげられるかということを考えた方が心が温かくなります。

心からこの映画に出会えたことに感謝します。