安藤忠雄展

国立新美術館で開催されている安藤忠雄展に週末に滑り込みで行ってきました。このポスターにある光の教会は今回の展示会の目玉として有名です。順を追って安藤忠雄氏の歩みなどがよく分かります。私の顧問先にも設計士が何人かいますが、私にとっても設計の仕事というのは無の状態から何かを目に見える形で作り上げることからとても興味がありました。

安藤忠雄氏は光と風と自然を大事にします。シンプルな中にもちょっとしたこだわりがあり、光や風や水などを大事に設計します。なんて安らぐんだろう。こんな空間に身を置けたらどんなにリラックスできるだろう。そんな風に思いました。光の教会を見た後くらいまでは・・・

順路を進めていくと、なんと壮大なこれが人間が考え付くものか?と次第に私の想像する設計という枠から大きくはみ出して作品が作り出されてきます。例えば、全く建物が見えない、つまり地下に掘った形で建物?を作ったり、大仏の周りに大仏を囲む形でラベンダー畑の山を作って、遠くから見えるのは大仏の頭の部分だけだったり、映画のCGで作ったような迷路のような宇宙ステーションのような建物であったり、大きな建物の中に玉子のような球体を入れ込んだ建物であったり、これどうなっているんだ??という構造物の数々。それは世界的に有名な数学学者の頭の中を覗いているようなそんな感覚になっていきます。夢の中やCGなどで作り出したような建物です。でも、これを実際つくってしまうんだよな。というところに安藤忠雄氏の偉大さを感じずにはいられない展覧会でした。

安藤忠雄氏は開業して10年くらいは仕事があまりなくそれでも個人の住宅などを中心に設計をしていました。どうしたら依頼者の希望に応えられる設計ができるか?それは自分にとっても挑戦だったと言います。初めから素人には到底理解できない凄い設計だったのではなく、常に挑戦し続けることで今ではあんな風になったんだと思います。安藤氏は開業して48年経ちます。その半世紀は常に挑戦だったと言っていました。私は税理士になってまだ17年、そろそろベテランの域に達してきたと思っていましたが、安藤忠雄展に行って、私なんてまだまだだ!と思いました。私も今の状態に甘んじることなく常に挑戦する気持ちを忘れないようにしようと誓った展覧会でした。