医療戦略の本質


マイケル・E・ポーターとエリザベス・オルムステッド・ティスバーグが著者です。

まえがきで、ちょっと耳が痛いまた、ドキッとする提言をしている。

そもそも医療では、「マネジメント」という言葉の評価は低く、「ビジネス」に至っては禁句に近い。また、医療機関の「戦略」に関する文献は皆無に等しい。つまり、多くの医師たちは「競争」という概念をまるで信用していないのである。彼らは「競争」を「値下げ」と同義と考え、「競争」は身勝手な行動を助長し、診療をないがしろにする厄介者だと教え込まれている。

というものです。第1章では医療の問題点を述べ、第2章では根本的な原因を探っている。第3章は改革はなぜ失敗したのかで、第4章は医療の価値を向上させる原則、第5章は、医療提供者の取るべき戦略、第6章は、保険者の取るべき戦略、第7章は、医療メーカー、消費者、雇用者の取る戦略、第8章は、政府の取るべき戦略、そして、付録として事例が2件掲載されている。

アメリカの制度を中心に書いている部分もあるので、日本との違いを感じる部分もあるが、第4章と第5章は医療法人の関係者に読んでもらいたい部分です。

医療法人の理事

医療法人の理事は、実際に業務執行をする人のことです。株式会社では取締役のようなものです。理事の定数はその法人の定款で定めなければなりませんが、医療法では理事は最低3人以上、監事は1人以上いなくてはなりません(医療法46条の2①)
ただし理事については都道府県知事の認可を受ければ1人又は2人の理事でもよいことになっています。しかし、この認可を受けた法人は極めてまれで、通常は3人以上となっています。

また、病院や診療所、介護老人保健施設の管理者は原則として理事でなければならないので、施設が多い法人は理事の数も多く必要となります。

次に該当すると、理事になることはできません。(欠格事由)
①成年被後見人又は被保佐人
②医療法、医師法、歯科医師法その他医事に関する法令の規定により罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して2年を経過しない者
③上記②に該当する者を除くほか、禁固以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることができなくなるまでの者

理事の任期は、2年を超えることはできませんが再任をすることはできます。

では、破産をしたらどうでしょう?弁護士、司法書士、公認会計士、税理士、宅地建物取引主任者、保険外交員など、他人の金銭や財産に関わる職業についている人は、免責を受けるまでは業務停止となります。しかし、医師は他人の財産を管理するのではなく、生命を管理する職業ですので、破産による業務の制限を受けません。従って、医療法人の理事が破産しても欠格事由には該当せず、理事を継続することが可能です(医療法46条の2②)

税理士試験 理論の覚え方1

試験勉強を始めたばかりの方に一番多く質問されるのが、「あんな沢山の理論をどうやって覚えたのか?」です。私も理論を覚えるのはもともと得意ではありません。どちらかといえば、会計科目が受かってしまって、後戻りできなくなり、仕方なく理論を覚えることになった。こんな大変だとは思わなかった。というのが正直な感想です。

最初の理論科目に受かるまで3年かかり、それ以後はコツを掴み毎年合格したのは、この理論のお陰と今では思っています。

理論を覚えるのは辛いです。私はありとあらゆる暗記ものの勉強はそれまで避けていたので、何かを暗記するという習慣がなく、とても大変でした。そんな私が全ての理論を覚えて本試験に挑んだのです。ポイントは”諦める”です。何を諦めるのかというと運を諦めるのです。所得税法1年目の受験は自分の運を信じ、理論を全て覚えずに何十問かを覚えて試験に臨んだのですが、覚えていない理論が出て失敗しました。ただ覚えていなかっただけで、また、1年無駄にしてしまうのです。それから、私は自分の運を信じないことにしました。”理論は全て覚える”それが受験資格だ。とまで決心したのです。

理論を全て覚えると試験がとても楽です。時間配分さえ考えれば、ほとんどの理論が書けます。また、確実に50点点数が取れるので、得意な計算で変な問題が出てもリカバリーすることができます。私は計算問題は得意で理論問題は苦手意識が強かったのですが、理論をちゃんと覚えると実は計算より確実に点数が取れます。理論は裏切らない。手堅く点数が取れるのです。

理論問題は、古くから付き合ってた旧友のように確実に自分の味方となります。諦めずに覚える!理論サブノートにある全ての理論を覚える!そうすれば確実に合格に近づきます。次回は具体的な覚え方についてお話しょうと思います。

みなし取得費の特例

今年も残すところ3か月を切りました。年々短くなっていると感じるのは私だけでしょうか?今回は株を持っている方に意識してもらいたい情報です。

平成13年9月30日以前に取得して引き続き保有していた株(上場株式等)を、平成15年1月1日から平成22年12月31日までの間に譲渡して、確定申告を行う場合、「実際の取得価額」と「みなし取得費」を比較して、いずれか有利な方を選択して、確定申告をすることができます。

みなし取得費とは、平成13年10月1日における価格の80%相当額(1円未満切上)の事を指します。国税庁のホームページを参照して下さい。http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/denshi-sonota/kabushikijoto/kabuka/01.htm

注意点は、平成13年9月30日以前に取得した同一銘柄の上場株式に取得価額に応じて、みなし取得費と実際の取得費を混合して適用することはできません。同一銘柄の株を平成22年に譲渡した場合には、みなし取得費か実際の取得費を選択することになります。

また、データはほとんど平成13年10月1日の価格なのでその金額に80%を乗じた金額がみなし取得費になります。

<例>A株を平成12年6月に5,000,000円で取得して、平成22年10月7日に8,000,000円で譲渡しました。みなし取得費は6,000,000円だった場合
通常の計算であれば8,000,000円-5,000,000=3,000,000円(本来はこの金額から譲渡費用を控除できます)ですが、みなし取得費を採用すると8,000,000-6,000,000円=2,000,000円(本来はこの金額から譲渡費用を控除できます)に対して税金が課税されることになり、100,000円※の節税となります。この規定は今年限りの規定となります。そろそろ処分したい株でみなし取得費を採用できて、その方が有利である場合は、この2カ月ちょっとで検討してみてはいかがでしょう。
※(3,000,000円-2,000,000)×10%

悪人

主演の深津絵里さんがモントリオール主演女優賞をとったことで、かなり有名になった作品です。

かなり期待して観に行きました。見終わった後の感想は、告白やゼロの焦点を観た後に感じたような閉塞感・・・

そんな風にしか生きれなかったか?

登場人物にそんなことを感じてしまったお話でした。

自分の行動は自分だけではなく、周りの人にかなり影響していくものとつくづく感じました。

愛情とか友情とかは、コツコツ積み上げて徐々に蓄積していくものと考える私には、ちょっとやりきれない気持ちにさせる映画でした。

住宅取得等資金の贈与に関する非課税特例

直系尊属(父母、祖父母など)から住宅取得等資金贈与を受けた場合の非課税特例が拡充されました。

平成21年1月1日から平成22年12月31日までに贈与を受けた人は1,500万円までは贈与税が課税されません。

平成23年1月1日から平成23年12月31日までに贈与を受けた人は1,000万円までは贈与税が課税されません。

注意点としては、贈与を受ける人の贈与を受けた年の合計所得金額が2,000万円以下の人について適用されます。合計所得金額が2,000万円を超える人が平成22年中に直系尊属から贈与を受けた場合は500万円の非課税特例となります。

医療法人は営利か非営利か

医療法人は、公益法人より公益性がないけれど、株式会社などの営利法人より公益性はあるという状態が永いこと続いています。業務に制限があるという点で公益法人に近く、課税上は株式会社に近い(ただし事業税・消費税は例外)という特徴があります。このように複雑な状態が半世紀以上も続いているため、医療法人は分かりにくい・難しいという概念を持ってしまった方もいます。

医療法人は営利でしょうか?それとも非営利でしょうか?

医療法では医療法人は非営利であると規定しています。それは医療法第54条 医療法人は、剰余金の配当をしてはならない。という条文に表れています。株式会社は株主に対し配当金という株主利益還元方法がありますが、医療法人はそれを禁止しています。
だからといって、非営利であると言い切れるでしょうか?平成19年の医療法改正時に株式会社が医療業務に参入できるか否かが吟味されたことがあります。その時に厚生労働省が示した答えが医療法人は非営利なので営利法人である株式会社は参入できない。というものです。その際、医療法人は確かに医療法で剰余金の配当が禁止されており、毎期の配当は行っていないが、社員退社時や解散時は時価での払い戻しが実際に行われてきた経緯があり、これは毎期の配当ではないが、毎期の配当を積み立てていて退社時等に一括して支払ったのと変わりがないではないか?という疑問がぶつけられました。つまり、実質的な配当が行われていて、剰余金配当禁止規定は形骸化しているのでないか?という意見です。

そこで、平成19年4月の医療法改正では、退社時に時価払戻しができる組織形態である「持分の定めのある社団医療法人」の新規設立を禁止し、税務上も時価払戻が不可能な「持分の定めのない社団医療法人または財団医療法人」でしか新規設立ができなくなったのです。

H・ミンツバーグ経営論


この本では興味深い質問が3つされている。

第一の質問 なぜある人間が非常に有能であると同時に非常に鈍重でありうるのか。例:ある種の知的活動をマスターすることには極めて優れているのに、他の事は無能であるのか。なぜ独創性では他の並ぶことのない人間が、バランスシートさえも理解できないのか。優秀な経営学者が、なぜ組織内政治力に欠けるのか。政治活動に天才的能力を持つ人間が、なぜ経営学の初歩的原理も理解できないのか。

第二の質問 当然知っているはずの明白な事実を読むか聞くかした時、人々が時として非常に驚くのはなぜか。例:あるマネージャーが意思決定に関する新しい論文を読んで大喜びするのはなぜか。その中身はいままで活字にはなっていなかったが、単純明白なことばかりなのに・・・

第三の質問 組織のなかにおいて、少なくとも方針決定のレベルにおいては、経営の理論や計画と、実践との間にどうして大きなギャップがあるのか。例:計画と分析の手法が、トップマネージャーの働きにあまり効果をもたらさないのはなぜか。

第一の質問の答えは、右脳と左脳の働きが別だからです。左利きの人は例外らしいのですが、右利きの人は左脳は理論的思考過程を司り、右脳は同時並行的処理を特徴としている。なので、弁護士・会計士・プランナーの多くは、左脳の思考過程が非常に発達していて、芸術家や彫刻家やおそらく政治家などは右脳の思考過程が発達している。したがって、芸術家は自分の感じていることを言葉で表すことは苦手だし、反対に法律家は絵を描く素質がまったくないということがあるらしい。

第二の質問の答えは、右脳のなかに、人間の意識に関する重要なカギが存在するが、それはイメージであり明確にされていない。右脳だけがずっと前から知っていたことを、左脳が明示的に知ることがあるとそこに感動が生まれるのです。

第三の質問の答えは、経営の理念や計画は左脳で行うことで、実践は右脳で行うことです。ミンツバーグは組織のトップには右脳的資質がより重要であって、左脳(明確さ、論理、分析など)を組み合わせることで優れた経営者になると言っています。従って、先に左脳を使って計画を立てても、右脳が納得していない計画であれば、実現しないということです。

本を読んでみてとても不思議な感覚(魅力的なという意)を覚えました。

経営理念 ビジョン 戦略

経営理念は、組織の構成員が共用すべき価値観を明確にしたもので、組織創業の哲学であり、その組織が存在することの意義を社内外の利害関係者に宣言するものです。

ビジョンは、未来に向けて組織の指針となるイメージ・価値・方向性・目標などを言葉で表現したものです。

戦略は、企業レベルの戦略や機能分野ごとの戦略など様々ですが、他社と差別化をする要因のことです。

これらは必要でしょうか?私は多くの経営者を見ていて、またビジネススクールにも通って、両者にかなりの温度差を感じました。大きな企業では経営理念・ビジョン・戦略をホームページで公開したりしていますが、中小法人ではほとんどこのようなことは考えていません。中小法人で必要なのは、日々の資金繰りであり、利益である。そんな絵に描いた餅を掲げて何になるんだと言う経営者もいます。また、ビジネススクールで学ぶ人たちは、これらは起業の原点であり、これらがない法人は存在意義さえないと言い切る人もいます。

この温度差はなんでしょう?おそらく、起業すると日々の現実的な事柄(例えば契約とか期限とか資金繰りなど)が重要になって、ふわふわした目に見えない経営理念などは綺麗ごとにしか見えなくなったりするのでしょう。多くの中小企業の経営者がそうです。日々、生きることに必死なのです。

ではこれらはなくても良いでしょうか?経営理念等はあるとき重要な意味を持つことがあります。組織が迷った時、その方向性を導く指針であるときもあります。組織としてブレずに、誠実な経営をするために時として絶大な威力を発揮します。

組織をお持ちの方は一度立ち止まってじっくり考える時間も必要かもしれません。

法人税法

税法で最後に受けたのが法人税法です。これまで受かった4科目については、O専門学校で学びました。最後のこの科目でD専門学校に変更しました。変更理由は①.O専門学校は税理士受験学校として有名で法人税などのクラスは一般クラスと上級クラス(2回目以降受験者対象クラス)があり、O専門学校の一般クラスで学ぶと1年で合格できないのではないかと思ったこと(所得税の時に試験の解答を聞いて、上級クラスでは教えるが一般クラスでは教えないことがあると知ってしまった為)②.D専門学校は関東ではあまりメジャーではなく、受講生も少ないため一般クラスと上級クラスに分けていない。従って惜しみなく教えてくれるのではないかと思ったこと③.D専門学校は、4科目合格者にはかなりの受講料割引制度を設けていたため受講料がかなり安くなったこと④.過去4科目の試験を経てどの位勉強すればよいかとかを把握し、何だかんだ言っても合格できるかどうかは学校の問題ではなく自分の問題だと悟ったこと

そしてラストである法人税法の勉強が始まりました。O専門学校は落ちこぼれそうになったり、精神的に苦痛になったりすると講師の先生が励ましてくれたり、モチベーションを高めてくれる話をしたりしましたが、D専門学校はスパルタでそのようなことは一切ありません。私は最後の科目なので諦める訳も無く淡々と勉強をしました。模擬試験などもO専門学校では理論を何問かに絞って出題したりしましたが、D専門学校は理論を絞ることはせず、常に本番と同じ環境で受験させました。

法人税法受験1年目の私は、5月位の理論の完成度は低く、丸々1問全く書けないという模擬試験も何度か体験しましたが、「私のマックスは8月の試験日だ。今は上昇している時で1年目は1番伸びしろがあるんだ。」と言い聞かせ、勉強を続けました。成績が悪いのは1年目だから・・・と開き直り、あくまでも受験日がマックスになるように勉強をしました。そして最後の科目、法人税法は1年にして予定通り合格したのです。