相続税(代襲相続人)

代襲相続とは、本来の相続人が死亡等などの理由により、相続ができない場合、その相続人に代わって相続をすることを言います。代襲の原因は①死亡②欠格③廃除のみで、相続の放棄は代襲の原因になりません。

また、誰の代襲かによって制限があります。被相続人の子供の代襲の場合、代襲は何度でも繰り返します。つまり、被相続人の子供も亡くなっていたら、その子供(つまり孫)、孫も亡くなっていたら曾孫・・・と
被相続人の親が相続人の場合は代襲はありません。誰か1人でもいたらそれで終了です。
被相続人の兄弟姉妹が相続人の場合は、その子供までです。つまり姪や甥までで甥や姪の子供にまで代襲されません。

注意しなければならないのは、相続人が親の場合、両親ともなくなっていても、その親、つまりおじいちゃんやおばあちゃんが一人でもいる場合、その人が相続人になります。父方のおじいちゃん、おばあちゃん、母方のおじいちゃん、おばあちゃん4人のうち一人でも生存していたら、父と母が亡くなっていても兄弟姉妹には相続は行かず、おじいちゃんやおばあちゃんが相続人となります。この尊属に上がって相続権が発生するのは代襲とは言いません。代襲とはあくまでも卑属に下がっていくものだからです。

永遠の0

とうとう観てしまいました。話題の映画です。これから観る方もたくさんいると思いますので内容は言いませんが、とにかく観ていただきたい映画です。というより戦争を知らない私達は観なきゃいけない映画だとさえ思いました。主人公の年代は私の親のそのまた親、つまり祖父や祖母の時代の人です。この時代を生きた人というのは、まして鮮明に覚えている人というのは、そう多くはないと思います。その時代を生きた人たちの生の声をその孫の世代が聴くといういう形で展開されます。

昨年の8月に宮崎駿監督の「風立ちぬ」を観ましたが、それの続きもののような映画です。風立ちぬには「生きねば」という副題がついていましたが、永遠の0に副題をつけるとするとやはり「生きねば」のような気がします。主人公の表裏のないまっすぐな気持ちに古き良き時代の日本男児の魂の中にも愛を感じます。感想など述べるのも烏滸がましく、ただ観てほしい。感じてほしいと思います。

映画の中の人々はみんなまっすくで凛としています。誘惑の多い現代に生きる私達も見習うべき点が沢山あります。不浄なものが渦巻く現代でも自分さえしっかりしていれば、凛とした生き方ができるのではないかと思いました。

一緒に観た友達は終始泣きっぱなしでしたが、私がうるっとくるところと友達がうるっとくるところが微妙に違うのも面白かったです。是非映画館で観て下さい。昨日レディスディを狙って行ったので広い映画館の会場でも満席でした。

2014今年の目標

2014年になり早くも20日経ちました。今年の目標立てましたか?目標を持って行動するのとそうでないのは明らかに未来が変わります。何が幸せかと考えると多くの人がお金持ちになることを掲げるけど、私はそうは思いません。仕事柄多くのお金持ちと知り合います。勿論幸せな方もいらっしゃいますが全てそうかというとそうではなく、幸せそうか否かはむしろお金の多寡とはあまり関係ないような気がします。

有り余ったお金を持って亡くてしなってしまうとむしろ不幸だとさえ思っています。余計な心配事が増えるからです。そう考えて何が幸せかと考えた時、何かを成し終えた時の達成感だと思うのです。達成感を感じるためには目標が必要です。そのためにも何を選択し、どう行動するか。はとても重要です。

ここ何年か、ビジネススクールに行ったり、セミナーを受講したり、本を読んだりして分かったことは、やってみないと何にも分からないということです。

目標を立てる時、多くの場合、こんな自分になりたい。こんな経験をしてみたいと理想を掲げてそれを目標にして実行します。私はそのような方法でいろんな目標を達成しました。達成した時の充実感は達成したものにしか分からない幸せ感です。

1年前にその目標自体が枯渇して目標さえなくなった時期がありました。いつも目標を掲げてきた私にとっては、それは何となく不安定な感じがして根拠のない不安感さえ感じたのです。

それで、私の今年の目標は「とりあえず、やってみる。初体験を10個」というものです。今までは好きなものしか目標に掲げませんでした。でも、やってみないと何も分からないのです。実際昨年経験した入院という経験は自分が思っていたそれとは全くかけ離れたものでした。ですから、今年は何か10個経験してみます。

私くらいになると多くの事を実は経験していて、初体験というのはあまりないけど、それでも初体験を見つけて経験していきたいと思います。やってみないと分からない貴重な経験がきっとできるはず。あまり気乗りのしなかったことも。やってみれば案外楽しいかもしれません。目標が見つからない方もやってみて下さい。やってみればきっと大事な気付きがありますよ。

ザ・ベロシティ



この本は500ページ越えの大作なので、持ち歩く事が不便なため、まとまった時間が作れる時に読もうと思っていました。そして、冬休み課題図書としてようやく読むことができました。この本は2010.4.22のブログのザ・ゴールや2010.6.30のブログのザ・クリスタルボールのようなタイプの本です。製造業の複雑な仕事の仕組みを物語形式で書いています。今回の主人公はアラフォーの女性、子供2人育てながら夫に先立たれたシングルマザーが主人公なので、仕事もプライベートも大事にして頑張っている姿に感情移入しやすく、読みやすかったです。彼女の名前はエイミー。ハイTという会社のマーケティング営業部長です。ある時突然ハイTがウィナー社に買収されてしまいます。エイミーは暫定社長に任命され、試行錯誤しながらハイTの業績を良くしていくというお話です。

当初、リーン(無駄を省くことによって顧客へのバリューを高める方法)と、シックスシグマ(ばらつきを減らしエラーや欠陥をなくす方法)を組み合わせたリーン・シックスシグマを実行するもなかなか上手くいきません。局部的には良くなっていると思われても全体を見ると数字に表れてこないのです。それはTOC(制約理論)が無視されて実行されたからでした。TOCについては、2010.4.22のザ・ゴールのブログを参照して下さい。それに気が付き、TOCのボトルネックを常に意識した上でリーンとシックスシグマを組み合わせ、成功するというお話です。

この本は、まずザ・ゴールを読んでTOCを充分理解した上で読むと楽しんで読むことができます。また、分かりづらい会計系の本も主人公を女性にすることで女性が読んでも感情移入しやすく、仕事もプライベートも頑張る女性の応援ブックとなると思います。とてもお勧めの本です。ラストには仕事でも正規の社長となり、プライベートも喜ぶ出来事がありハッピーエンドな点も読み終わった時すっきり感が得られる本でした。

受験便利グッズ

先月は税理士試験の発表がありましたが、周りの受験生がことごとく科目合格していて、何だか私の周りでは目出度い空気に包まれ、私もちょっと幸せおすそ分けのような気分が味わえました。受験生にとっては、また、新たな気分で勉強に取り掛かる時期になりました。最近知ったのですが、私の受験時代にはなかった便利グッズがありますので、2つ紹介いたします。




1つめは消せるボールペンです。これは知ってる人も多いと思いますし、私も知っていました。使ったことありますか?ボールペン付属のゴム部分でこすると消えますよね。でもカスは出ません。消しゴムではないのです。
勉強中に問題集を解くことって沢山あります。出来れば何回も解いて完璧にしたいですね。私の受験時代はあらかじめ解答用紙をコピーするか、鉛筆で書いて消しゴムで消して使っていました。消せるボールペンも結局消すという労力は一緒だからという理由で使ったことがありませんでした。ところが、この消せるボールペンの原理は65度以上の熱を加えると消えるのです。つまり付属のゴムは消しゴムではなく、摩擦熱を発生させるゴムなのです。だから付属のゴムでなくても消えます。私がやった実験はA4用紙に両面びっしりと文字を書き、電気ストーブにあてると両面同時に手品のように消えました。要する時間は3秒位・・・はじめやったときは思わず、おおっ!と叫んでしまったほどです。しかも片面あてるだけで両面消えるんですよ。ちなみにドライヤーの熱風をあてても消えました。見事に消えるので楽しくなってきます。ちなみに-20度以下で文字は復活するそうです。通常生活では有り得ませんね。ただ、65度以上で消えるので真夏受験の税理士試験の本番で使用するのは危険です。試験委員が保管中に部屋が65度以上になって、折角書いた理論が消えてしまっては元も子もありません。あくまでも本試験では使わないようにしてください。

もう一つはICレコーダーです。私が使っていたICレコーダーとは機能が全然違います。私は初期のICレコーダーを使っていましたが、当時3万円台しても倍速で聴くことはできないし、頭出しもできないし、ととても使えないものでした。ところが今は5千円台で倍速も頭出しもできる、しかもパソコンから簡単にダウンロードできるものが沢山売っています。こんな便利グッズを使って勉強すれば、勉強時間も短縮できますね。

何かを目指している方、今年も頑張りましょ。

医療法人 株式会社参入のおそれ

医療法人株式会社参入.pdf
年末の日経新聞しかも夕刊にさりげなく、でもとても重要な記事が載っていました。現在、介護保険が使える介護施設は株式会社にも認められています。ところが、医療法人制度には株式会社は認められていません。ところがこの記事を読むと、さりげなく、株式会社の参入を認める方向に行きそうです。平成19年の医療法改正時に株式会社の医療界の参入については散々議論をした上で、株式会社参入を拒絶した経緯があります。ところが今回、さりげなく、なんの議論にもならないまま、株式会社参入が認められそうな気配です。平成19年の医療法に盛り込んだ社員1人1票の議決権でさえ、株式会社と同じ出資に応じた議決権に変更されそうな勢いです。

株式会社が医療業界に参入すれば、資本力が乏しい実質個人経営病院の経営が悪化するだけでなく、混合診療も解禁され、自費診療が当たり前になり、社会保険診療報酬制度が崩壊するような気がします。社会保険診療が受けられなければ医療費は当然ながら高くなり、医療を受けれない人も出てくるのではないでしょうか。。それが心配です。

こんな重要な記事があまり騒がれず、しかも日刊ではなく、夕刊に載っていることも不気味です。10年後もしかしたら、医療業界は物凄く変わっているかもしれませんね。今後の動向にアンテナを張る必要があります。

コトラーの選んだ道

明けましておめでとうございます。今年も宜しくお願いいたします。今年のお正月はお天気に恵まれ初詣日和でした。眩しそうな顔をしていますが(実際眩しかった)青空の中着物を着て歩くのは気分が良かったです。




日経新聞では毎月1か月かけて著名人が「私の履歴書」に自伝を書いています。先月は、フィリップ・コトラー氏でした。あのマーケティングで有名なコトラーですよ。思わず凄いぞ日経!と叫んでしまいました。

様々な大学で教鞭をとっていたコトラーですが、ケロッグ大学で教える際に先方から「経済学を教えるか。マーケティングを教えるかはご自分で選択して下さい」と言われたそうです。それまで経済学を教えていたコトラーはマーケティングは学んだことがなかったそうです。

経済学は専門だから完璧に教えられる。マーケティングは学んだことがない。でも経済学は古い学問ですでに学問として成熟期である。マーケティングは新しい学問だからまだまだ道は拓けている。と得意な経済学ではなく、初挑戦のマーケティングを教えることにしたそうです。

その選択が今のコトラーを形成するに導いた分岐点でした。敢えて困難な道を選んだ事が、ゆくゆく大きな実りになったという良い事例です。私も楽な道を歩み続けずに、ますます未知との分野を学び続けようと思った瞬間でした。

今年は午年、飛翔の年です。みなさんも一緒に羽ばたきましょう。

2013年映画鑑賞

2年前からカテゴリー映画の12月の記事は、今年私が観て良かった映画「BEST3」を発表しています。

1位 レ・ミゼラブル
この映画は2013.1.12のブログで感想を書きました。映画代だけの支払いでいいのか。と思うほどの作品でした。究極の愛が感じられます。

2位 そして父になる
この映画は2013.10.11のブログで感想を書きました。運命に翻弄されながら、どうしようもない。でも、選択しなければいけない。という苦悩が痛いほどわかる映画でした。

3位 REDリターンズ
この映画は今月観ました。今月はキャプテン・フィリプスも観ていて、実話を基にした緊迫した映画に人は死というものが直面した時、こうなるのかとどちらにするか迷いましたが、3位はREDリターンズにしました。REDとは、Retired(引退した)Extremely(超)Dengerous(危険人物)の略で、この作品の前作は、2011.12.26に発表した2011年の映画BEST2の映画です。その映画の第二弾がとうとう今月公開されたのです。前作の感想でも書きましたが、ヘレン・ミレンがカッコいいのです。ヘレン・ミレンは映画の中でヴィクトリアという役をやっていますが、何しろぶれない。仲間を決して裏切らない。それでいて無敵です。映画の中で実は一番強いのでは?と思ってしまうほどです。ヘレン・ミレンはもうすぐ70歳です。あんな風にカッコよく年を重ねられたら、素敵だろうな。そんな風に思ってしまう映画でした。余談ですが、ヘレン・ミレンはビジネススクールで教えてもらったM&Aの先生に顔が似ています。先生も女性ながらM&Aの会社の社長などをやっていて凛としていてカッコいいですが、年をとったらヘレン・ミレンのようになるのかな。と想像してしまいました。

今年も7つのカテゴリーに毎月1つずつ記事を書き、読んでくれる人も平日ですと毎日70人から100人になりました。SEO対策を全くしていない割には頑張っている感じです。それもこれも、このブログを読んでくれる読者のお陰です。貴方が見てくれるから頑張ってブログを書けるのです。本当にありがとうございます。
カテゴリー映画は誰にでも読んでもらえる人気のカテゴリーです。来年も沢山の映画を観て感想を書いていきます。それでは、良いお年を・・・

伝えるための3つの習慣



自分はこう伝えたのに違う解釈として取られた。とか、伝えたはずなのにそもそも伝わっていなかったという経験は誰にでもあると思います。著者はコミュニケーションの本当の目的は、あなたが伝えることではなく、相手に伝わることだと言っています。あなたと相手には2種類のギャップが存在していて、それは「あたまのギャップ」と「こころのギャップ」だそうです。「あたまのギャップ」とはそもそも理解できないということで「こころのギャップ」とは理解はできるが共感できないということです。このどちらかが欠けていると伝わらないのだそうです。

そのことを基礎として「相手が理解しやすい話し方」「相手が共感できる語り方」「相手を知るための聴き方」「相手に信頼される聴き方」「相手を尊重している見方」「相手が肯定的に思う見え方」という6つのスキルについて具体的事例を交えながら書いてあるのでとても読みやすいです。

伝えるというのは、こちらの問題でどちらかというとあたまのギャップだけと思いがちですが、こころのギャップ(受け入れられないから伝わらない)と、こちらから相手に伝えることだけではなくそれを達成するためには、相手から聴く(訊く)ことも重要なのだと知りました。

平成26年税制改正大綱

12月12日に平成26年の税制改正大綱が発表されました。

増税項目は、
1.ゴルフ会員権の損益通算の廃止です。
→これは何年も前から廃止されるんじゃないかと噂されていた項目ですが、何とか生き延びてきました。ゴルフ会員権の売却損は他の所得から控除することができました(損益通算)が、平成26年4月からできなくなります。
2.消費税簡易課税のみなし仕入れ率の改正
→みなし仕入れ率とは簡易課税を選択している事業者がその業種業態の種類により課税売上の90%~50%を消費税法上の仕入れとみなして、消費税の計算をする制度ですが、金融業・保険業については現在60%が50%に改正、不動産業については現在50%が40%に改正になります。率が下がるので減税と思いきや、これは控除できる仕入れの率が下がるので実質負担が増える=増税となります。
3.軽自動車税の増税
→こういう増税は個人的に心が痛みます。発泡酒の時も感じましたが、軽自動車税がここまで普及したのは安い税金と自動車会社の企業努力です。都内の人は車取得率は低いですが、地方ではまだ成人1人1台車を持つというのが普通だという地域もあります。逆に自動車税は軽減されることになります。
4.給与所得控除の見直し
→今年から給与収入が1500万円以上の人は給与所得控除額の上限が設定されその額が245万円とされました。それが平成28年から給与収入1200万円以上の給与食控除額が230万円が上限となり、平成29年から給与収入1000万円以上の給与所得控除額が220万円が上限となります。

減税項目は、
1.復興法人税の1年前倒し廃止
→東日本大震災の影響で新たに創設された税金で法人税については、法人税の10%が復興法人税として3年間課税されます。同じく復興所得税というのも創設されこちらは所得税の2.1%ですが何と平成25年1月から平成49年12月までの25年間の課税です。復興法人税は廃止されるのですが、復興所得税は廃止されません。
2.消費税軽減税率の導入
→10%導入時に食品などに軽減税率を適用するということでしたが、これは専門家からすると大層困難を要します。複数税率は経理の事務負担を増加させるだけではなく、線引きが難しいのです。食品と言ってもどこからどこまでが食品なのか。食材はOKだけど食堂はダメとか、じゃあ、お惣菜は?とか焼き鳥の焼く前の状態ならOKだけど火を通したらダメとか、加工品はどの程度の加工ならOKかとか・・・キリがありません。あまり複雑化させるのは良くないのです。内容はまだ決まっていないのでどうなることやら・・・
3.医療法人の納税猶予制度
→個人的に1番びっくりしたのはこの制度です。他の改正は10月頃から新聞などでも話題にされてきました。非上場株式の納税猶予制度ができた時、医療法人の出資は対象外とされ、医師会や厚生労働省が5年以上、医療法人の出資についても納税猶予を認めてくれと要望し続けていました。ところが全く無視され続けてきた法案がいきなり出てきたからです。政権が変わるとこんなにもあっさり通ってしまうのかとびっくりしました。ただ、3年以内に厚生労働省の認定を受けた医療法人(認定医療法人)がその対象となることからこの要件について今後の発表を待つ必要があります。
4.NISAの口座変更可能
→NISAは平成26年1月から始まる制度ですが、1人1口座で1度どこかの金融機関でその口座を作ったら5年間変更できませんでした。それが手続きは必要だけれど変更できるということになりました。